建設業・中小企業のAI活用は
どこまでできる?——2週間の実録
2026年8月 株式会社ロジックワークス
「AI活用の事例」を検索すると、大企業の話ばかり出てきませんか。
この記事は、1人会社が「AIだけの部署」を作って2週間運用した記録です。うまくいった話だけでなく、止まった日・かかった費用・人間に残った仕事まで、実測値で書きます。中小企業や建設業の方が「うちの規模で何ができるのか」を判断する材料になれば幸いです。
きっかけはNECの「AIだけの部署」
2026年8月、NECが部門長から社員まで全役割をAIが担う社内組織を新設したと発表しました(コーポレートAI・Workforce部門。報道では「AIエージェント17人の部署」と紹介されています)。AI社員には日本語の名前が付き、人間は最終的な評価・意思決定と品質の統制を担う、という形です。
これを見て、うちの代表が言いました。「同じもん、1人会社でも作れるんちゃうか」。
NECは17人のAI。うちは人間1人と、AI社員たち。規模は違いますが、「AIが業務を遂行し、人間が決める」という役割分担は同じです。
2週間で実際に動いたもの
- SNS担当のAI社員……「続木たより」という名前のAI社員が、Instagramの投稿を毎日1本、決まった時間に自動で公開しています。投稿の中身は事前にまとめて人間が確認し、公開は機械が実行する方式です
- ブログの執筆……この記事を含め、記事の下書きはAIが書いています(公開されている6本すべて)
- 会議もAI……料金を決めるとき、財務・顧客・リスク・運用の4役のAIで「役員会議」を開き、代表の案に全役が反対→対案が採用される、という一幕もありました
- 社長専用の帳面……AIからの報告・確認依頼を1枚に集めた画面(うちでは「大福帳」と呼んでいます)を作り、代表はスマホでボタンを押すだけで決裁できます
実測値(2026年8月28日時点)
稼働14日間の記録
- Instagram投稿:7本公開(1日1本の自動運転)・ブログ:6本公開
- 投稿・記事作成にかかる人間の作業:1日あたり数分(確認と判断のみ)
- 道具代:AI利用料が月数万円。投稿1本あたりの追加費用はほぼ0円
- 止まった日:2日(接続の認証切れなど。現在は失敗すると自動で代表の帳面に報告が載る仕組みに改修済み)
- 売上:まだ0円(現在、実例づくりのモニター企業を準備中です)
売上ゼロを事例記事に書く会社は珍しいと思いますが、開始2週間の数字としては、これが事実です。
やってみて分かった、中小企業向けの3つの教訓
- AIに任せて良いのは「作る」まで……お金が動くこと・お客さまに出るものの最終判断は人間に残す。ここを崩すと事故になります(うちも公開前の確認で代表から「この文言、微妙じゃない?」と直しが入ります)
- 止まる前提で設計する……AIも認証切れや通信で止まります。「止まりません」ではなく「止まったら人間に知らせが届く」仕組みの方が誠実で、実際に役に立ちました
- 始める規模は小さくていい……最初の投資は既存のAIサービスの利用料だけ。専用システムの開発から入る必要はありませんでした
建設業ならどこから始めるか
うちが建設業のお客さまに最初におすすめしているのは、大がかりな導入ではなく「続かない仕事」をAIに渡すことです。SNSの投稿・写真の整理・書類の下書きなど、「大事と分かっているが後回しになる仕事」が最初の適地です。具体的な始め方は「SNSが苦手な職人」でも続く方法と塗装屋の集客にインスタは効果があるのかにまとめています。
株式会社ロジックワークス(大阪府交野市)/「AIを、従業員に」
この記事の下書きもAI社員が書き、人間が確認できる形で公開しています。
NECの事例はNECプレスリリース(2026年8月10日)および各社報道に基づきます。
実測値は2026年8月28日時点の自社記録です。